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2023/12
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ウルトラ・トレイル・オーストラリア100kmの旅(Ultra Trail Australia 100k)
おひさしぶりです。
日記をため込んでおりました。
すみません。

今回は旅+レース日記のため長文になります。
お許しください。
(ご興味ない方はスルーして下さい。)


5月20日(土)から21日(日)
オーストラリアのトレイルレースがあり、100kmを走ってきました!
UTWT(ウルトラトレイルワールドツアー)のレースの一つである、UTA(ウルトラトレイルオーストラリア)。

もちろんエントリーは100kmの部、累積標高4,400m。
こちら、当日レースの様子の動画がすでにかっこよく出来上がっています!



前日からの大雨が朝まで続きましたが、その後結果的には、素晴らしい景色と天候に恵まれることとなりました。
なお、事前のプロモーションビデオはこちら

いやー、素敵です。

さて、私自身の話になるのですが、
昨年11月のFuntrails 100K Round 秩父&奥武蔵(埼玉県開催:全長105km 累積標高6800mくらい)を26時間3分で完走していたので、なんとかなるかな?と思い安易にエントリーしてしまいました。
走るのを決めたのが11月。

エアーを早々に予約しました。

実際に走ってみると、FTRとはまた違う意味でキツイコースでした。
本人の実力不足もあるし、当然トレーニングも不足。

しかし、終わってみれば朝から夜中まで、オーストラリア大陸の大自然の絶景を堪能できる楽しい19時間の旅でした。
さて、ここからはツアーとレース詳細レポです。

今回は、数々の海外レースをサポートしてくれるフィールズ・オン・アースさんを通じて旅の手配をお願いした。

【16日 PM7:25(NRT発 SYD行き JAL772便)にて 17日 AM6:10(シドニーキングズフォードスミス国際空港着)】
(個人手配マイル特典航空券利用)

映画・・・沈黙(作:遠藤周作)(視聴回数2回、寝落ち2回で完観できず。)
食べ物・・・エコノミー用機内食(飯島奈美さん監修&ワイン)

(写真はアルバムにまとめました)
〇エコノミーの食事写真
〇世界一高い場所にあるスープストックTOKYO

到着次第、今回の旅のアテンドをしてくれる予定で、
過去にUTAを5回完走している現地在住のオリヴィエが待っているはずだった。
Arrival Gateをくぐって、私の名前のプレートを持ったオリヴィエを探してもいない…
この時点ではメールも知らないので、彼に国際電話をしてみる。

「ハロー!アキコ!ウェイトア 2 ミニッツ。トラフィックジャム…云々」
はい、有無を言わさず英会話レッスン開始だ。
英語は嫌いじゃなかった。

小学校の時のアルバムになりたい職業は「通訳」と書いてある。
それでも英文科に行かなかったのは、就職が困難な時期だったから。
で、「英会話」は大学4年間で両親に借金して駅前留学をした。

それが時折功を奏し、英語の通じる国ではブロークンながら適当になんとかできるようになった。
外国人に怖気づくことがなくなったのは、この4年間のおかげだと思う。
この電話で、私もすかさず英語脳に変換。
英語で「はい…分かりました!じゃ、到着ゲートで待ってます!」

人生初の南半球。
英語がわかっても、勝手がわからない。
しかも個人旅行好きな私が、久しぶりにツアー申し込みなので、自分はノープラン。

5分ほど経って、オリヴィエが到着。

さっと私のスーツケースを持って、早速到着ゲートのところにあるラテをごちそうになり、
彼の車で、飲みながらMANLYまで移動。

初めて見るシドニーの街。
初めて渡るハーバー・ブリッジ。
ちらりと見えるオペラハウスの屋根☆

オリヴィエがそれぞれを説明してくれる。
なんでも『ヮ(゚д゚)ォ!』となる!!スケールが違う!

彼の働く街には高いビルが並び立つ。
しかし、朝の7時台なのに渋滞がひどい!
シドニーってものすごい車社会なのね…。

シドニーから40分ほどで、MANLYに到着。
ビーチに出ると海の色が青い!&結構風強く寒い!
でも、久々のビーチにご機嫌になり写真を撮る。

〇オリヴィエと私の写真
〇海の写真

その後インフォメーションセンターにて資料を集め、
カフェで、モーニング・ミーティング。

フルーツヨーグルトサラダを食べたけどこれは美味しかった。
○フルーツサラダの写真

本日到着したのは私一人だけ。

しかも私自身が前述のとおり、ノープラン。
そこで、オリヴィエが今日の動き方を提案してくれて、
その通りに過ごすことにした。

今日は、MANLYのビーチ沿いから山までをぐるりと12kmジョグしたり歩いて3時間。
(このときは大会前なのに歩きすぎたと思った…途中ロストして焦った。)
しかし、ぐるりの景色は素晴らしかった。
遠くに見えるシドニーの街並みと岸壁…
贅沢な時間だ。

〇岬からの写真など

その後、水族館でぼんやり。
マンタやサメ、ふぐを堪能。
小さいペンギンが有名らしい。

夜ご飯は、ホテルにお迎えに来てくれて、オリヴィエの自宅で奥様のMarieの特製ディナー

〇ディナーの写真
二人のお嬢さんも一緒に5人で楽しく過ごす。
その間に明日の予定を決める。

オペラハウスは日本語ツアーがあり、
WEBから予約すると10%オフになるので
オリヴィエ宅のPCで予約させてもらった。

その間も色々喋ってもうなんだか友達の家に来たみたい。
その後、ホテルに送ってくれて、そのまま就寝。


【18日(木)】
朝、TEAM SALOMON所属の大瀬和文選手、トレラン仲間の通称マスターが空港に到着
それを奥様のMarieがお迎えに行き、オリヴィエは仕事。

私は昨日作成したプラン通り、
朝、MANLYからフェリーに乗って、シドニー(サーキュラーキー)へ到着
所要時間30分程度 金額は片道8.7AUSドル。(成田で換金したときは1ドル93円!!!)
自販機でカード決済。
往復分を買ってしまって乗り込む。

フェリーから眺める景色は最高としか言いようがない!

◯フェリーからオペラハウスとハーバー・ブリッジの写真あり

まずは、シドニーコンテンポラリーミュージアム見学(無料)
現代の美術館を巡ったがなかなか面白かった。
こんな静かに美術館を訪れるのは久しぶり。

その後、ロイヤル・ボタニック・ガーデン散策(無料)で、様々な植物を見て、公園の一番奥にある、ハーバー・ブリッジとオペラハウスが見れる岬?に行き、写真撮影。

◯ロイヤルボタニックガーデンの奥での写真

その後2キロチョット歩いてサーキュラーキーの反対側にあるパンケーキを目指す。

11:45 パンケーキ オン ザ・ロックスに到着

久しぶりのパンケーキ。
初めて日本人の店員に出会う。
「一枚にもできますよ、でも2ドルしか変わらないですけど」
と言われたので、
「では、写真映えする2枚で!」
と言うことで、無理やり2枚食べきった。

でもここのクオリティ高かった。
(個人的にはBillsよりこっちのモチモチ感が好き)

◯パンケーキの写真あり

その後また2キロ歩いて
13:30オペラハウス日本語ツアー。

だいたい30分のツアー。

今日は、タイミングよく、今朝到着したばかりの辻井伸行さんが
シドニー交響楽団とリハーサルをしているところが観れた!
かなりラッキー☆
(もちろん動画、写真撮影禁止)

実はピアノ大好きな私。
(過去に習っていたことがあって、今でも時々実家で下手くそ極まりないショパンのノクターンを弾くレベル)
辻井伸行さんのショパンのチケットはこっちで探してもいつも入手困難だ。
こんなところで、リアル辻井伸行さんを、しかもリハーサル風景を聴くことが出来て本当に感動し、自然と涙した。

世界中を感動させる盲目のピアニスト…
こんなに頑張っている人がいる…

あれ?私の100キロとか大したことないなあ…

半ばレースに出ることを恐れていた私。
飛行機に乗ったときの「ドナドナ」の気分が少し落ち着いてきた。

日本語ツアーを終えて、ブラブラと歩き、MANLY行きのフェリーに乗り、海をわたる。
ホテルに到着し、大瀬さん達と合流。

オリヴィエの自宅でカーボディナー

その前に、レースのレギュレーションチェックを受けるために、
MANLYのスポーツショップに、レギュレーションすべてを持って出かけた。

これが現地のエキスポで受けるよりも遥かに時間がかからない。
おすすめ!

ここで証明書をもらったおかげで現地で並ばずに受付できた。

なおUTAは世界屈指の厳しいレギュレーション。
大瀬さんが「ここは厳しい、レース中にも抜き打ちチェックがある」
と言っていた。

そこで、2015年に大瀬さんが出場したときのブログも参考にして日本である程度準備してきた。
必携品 MANDATORY→こちら
大瀬さんのブログより引用&更に今回のものを追加させていただくと
1.ロングスリーブサーマルトップ(私の場合TNFホワイトジャケット)
2.ロングレッグサーマルパンツ(私の場合アークテリクスのパンツ)
3.シームスをしてあり、帽子のついている防水のジャケット(私の場合、TNFストライクトレイルフーディ)
4.ビーニーかバフ(私の場合Buff2枚 ネック用、手首汗拭き用、ドロップバックにナイトランの頭用と汗拭き用を忍ばせたので合計4枚 )
5.5本指が隠れるサーマルグローブ(TNF ゴア社製 ウインドストッパー)
6.安全ベスト(反射板が付いたもの 規格が決まっている)(持っていったものはダメで、結局オーストラリアのDIYストアで7ドルで購入)
7.ヘッドランプ(150ルーメン以上)(私の場合PETZL nao 充電で2本 その他にジェントスのハンドライトとリチウム電池3本)
8.予備のライト(PETZL ティカ)
9.必ず繋がるようにしてある携帯電話
10.コンパス(SUUNTOの時計のコンパスでもOKだった)
11.ホイッスル
12.エマージェンシーブランケット(私の場合vivi)
13.圧迫包帯(サイズが決まっている)
14.2L以上の水分を入れることの出来る水筒(Hydrapak500×2、背中のHydrapakハイドレーション1リッター)
15.携帯食(2ジェル&2バー以上)(トレイルバター&ベスパアップルアンドハニー他、これだけで実は最後までほとんどいけてしまった。)
16.ゴミ袋(行動に生じたゴミを入れるもの)
17.防水の地図ケース
18.コースマップ
19.ゼッケン
20.バック用タグ
21.防水マッチ
22.火打石
23.防水の長ズボン(TNFストライクトレイルパンツ)
24.100g以上のロングスリーブのフリース(アークテリクスのフリース245g)(CP4 57.4km付近 から必携 ただし悪天候の場合はスタートから必携)

◯安全ベストの写真あり
◯圧迫包帯の写真あり
◯マッチと火打ち石の写真あり

トレイルランニングをやる方ならこれが必携品となると相当重いと思うでしょう。
本当に重かった…
しかも前日の16時の時点で天候が悪かったら、フリースまで持って走らないとならない…
水は2リットル…

気が遠くなりそうだったし、家でザックに詰めたら「まんまる」。
はて、これで走れるのか?
◯ザックの写真(は、家で撮影)

とりあえず、そのザックをホテルにおいて
オリヴィエの自宅でディナー。

今日は大瀬さんとマスターと、オリヴィエのサポートのお友達もいて賑やかなディナーとなった。
帰ってから洗濯&乾燥機を回しておいたので始末して寝る。

【19日(レース前日)(金曜)】
天気・・・まさかの雨
ここに来て天気が悪くなってきた…

まずい…毎日予報とにらめっこ。
現地もどんどん雨予報になっていく…

今朝、もう一人のラン友Hさんがシドニー国際空港へ到着

オリヴィエが迎えに行って、
その後、大瀬さんとオリヴィエ、マスター、Hさんと雨の中、
MANLYビーチ沿いをジョギング。4キロくらいかな?

大瀬さんとオリヴィエは、少年のように海に飛び込んで行った(笑)
「海のほうが温かいよ~」と言っていたけど、かなり雨が降ってて着替えも持ってないので、二人の面白い光景を見ていた。
青春っぽい~(笑)

その後オリヴィエ宅のシャワーを借りて、CPに置くドロップバッグそれぞれにbib№、名前、どこのCPに置くものかを書いた紙を貼る作業。

※CP=チェックポイント(エイドステーションと関門時間のあるところ)ごとのドロップバックを3コ作った(元々作ってあったけど再考)
(なお、UTAはドロップバックがCP3(46km),CP4(CP4 57.4k),CP5(78.4km),FINISHと4箇所に置ける。)
中身はほとんど補給食のゼリーやらジャコラ、マグマ、フリーズドライのスープやら…。

CP4は屋根がある場所(体育館のような場所)なので、着替えを入れておく。
また問題は明日の天気によってフリースをCP4に入れるかどうか決まるし…)

なお、ドロップバックも自分で用意する。
大会は袋は用意してくれない。

自分で用意するがビニール袋はNG。スポーツショップの紐付きのではダメらしい…
しかも濡れちゃうかもしれないので、私はシートゥーサミットの袋を用意しておいた。

オリヴィエの自宅を車で出発し
レース中に使うもの(特に反射ベスト)、レース後に食べたいものを買い込む。

その後、オリヴィエが高速を飛ばして会場のあるKatoombaへ向かう。
2時間程度のはずだったけど、渋滞していたのでもう少し時間がかかった。

途中のガソリンスタンドでコーヒーやアイスクリームを食べる。
天気は残念ながら雨雨雨。
予報を見て、もはや諦めモード。

走っている高速も本来なら世界遺産のブルーマウンテンズが見えてきてもいいのに、眺望もなにもあったもんじゃない。
テンションは下がる一方…またドナドナ気分(苦笑)

そうこうしているうちに、
ブルーマウンテンズ(世界自然遺産・国立公園)到着。

レースのスタート地点、シーニックワールドにて受付。
ゼッケンを受け取り。ティシャツも貰う。

そして18時からブリーフィング(もちろん参加必須)
それ以前に情報は入っていたものの、コース変更が説明される。

CP5から先がなくなり、CP5からCP4に戻ってくる感じ

◯ブリーフィングの写真

出店見学+バフなどを購入

大会が用意してくれたディナーをすでにフィールズオンアースさんで申し込んでくれていて、
さっさと食べて、部屋に戻ってとにかく早く寝る準備をする。
明日は4時おきだ。

そういえば、16時30分に明日の必携品が出た。
レインパンツとフリースは最初から持つのが望ましいけど、義務ではない!とある。
車内でざわざわした…
「義務じゃないんだよね、だったら要らないよね、夜はともかく、気温は20度くらいあるんだし…」
私も『やった!少し荷物が軽くなる!』と思った。

【20日(土曜)レース当日】
朝4時に起きる。
天候は土砂降りに近い雨。

夜中も雨が降り続く音が酷くて、よく寝れなかった。
朝ご飯を食べに行くと、大瀬さんとHさんも登場。

パンとマフィン、卵、ベーコン、ソーセージ、オレンジジュースなどを好きなだけ食べる。
あんまり食べたくない…

大瀬さんいわく
「今食べなくても、最初は走りながら食べるくらいのスピードでいいんですよ!」
とかなりリラックスしている様子。
さすが海外レースの経験値が高い選手は違うと思った。

部屋に帰って準備確認。
昨夜ザックの背中のハイドレにOS1を1リットル詰めたらザックパンパン(;▽;)
せ、背負えないwww

で、2リットル持っていなければならないわけではないらしく、
2リットル分入るハイドレがあれば良いらしいので、
もともと前ボトル派の私は、前に1リットル持っていたので、
背中の800mlを捨てた。

なんとか、これで背負えそう…
靴下は、最後まで迷ったけど、
ドライマックスで行くことにした。

これで水たまりあっても突っ込める!(STYの再来?)

いよいよ。
スタートはウェーブスタート。

06:20(エリートチーム)
まず、大瀬さん、オリヴィエのスタートをお見送り!(天候は雨)
◯写真あり

06:47
Hさんスタート(小雨)

06:59
マスターと冨樫スタート(ほとんど降ってない)
私はレインウェアの他に、
C3Fitの白のアームウォーマーもしている。
なお、ギアは
シューズは Sportiva Mutant Blue
ゲイター CEPピンク
シャツ  patagonia
パンツ  TNF6ポケットパンツ 黒
下着  ファイントラック パワーメッシュ上下
靴下   ドライマックス
帽子   patagonia
ザック TNF TR10 12リットル

◯マスターとの写真あり

あれ?天気予報はずれた??
脱ぐ暇はないので、レインウェア上下を着てスタート。
早々に暑い…。

【スタート~CP1(Narrow Neck) 11.4km 到着:土曜日午前8時36分 タイム1時間39分13秒】タイムほぼ想定通り

まずはロード5km走ってからトレイルに入る。
そのあとシングルトラックで、絶景ポイントが次々と現れる。
一か所長い階段を順番にゆっくりと下りた。
青空と雲海のブルーマウンテンズは美しかった。
その後、長い林道が続く。
走りやすい。

しかし、走れる=楽なトレイルレースではない。
あとの事も考えて程々にペースを落として走る。
ステップ(階段)がとにかく多いので、なるべく足を温存するよう抑え気味に走る。

オージー(オーストラリア人)は下りや林道は遅め(これがあとあと大変なことにww)。
チョット、これじゃまずいな-と思いちょっとだけスピードを出して抜かしつつCP1に到着。
CP1には1時間40分位で到着、予定通り。

CP1では
★お腹が緩くなってたのでトイレを済ませ
★レインウェア上下を脱ぎ(すっかり汗だくなので、すかさずお腹もティシャツもしっかりBuffで汗を拭き取る)
※今回は汗拭きに専念した。お腹に手を入れてファイントラックのパワーメッシュの上から汗を拭いてしまう。これが一番乾きやすい。
ティシャツは汗でびしょびしょになるのは仕方ないので、ゼッケンベルトでゼッケンが前に来るようにしてお腹を少しでも冷やさないようにしてみた。
★水を紙コップ一杯
★エイドにあったハマーのチョコのジェルを半分食べる。
★オレンジ一切れ
レインウエアを脱いで畳んでしまうのに、ザックがパンパンな上に、TNFは小さいんだけどポーチも小さいからなかなかしまえず、時間がかかってしまった…

レギュレーションのほかに、シェルも持ってるので本当にパンパン。
いまだかつてのレースでは味わったことない重さ…ハセツネカップより重い。

OUT 午前8時42分(滞在時間6分)

【CP1(Narrow Neck)~CP2(Dunphys Camp)31.6km 到着時刻 土曜日午前11時37分 タイム:4時間40分24秒】タイムほぼ想定通り。

晴れてきた!暑い!
朝の雨で、ノーサングラス&ノーサンスクリーン!!!!(で、いいよね?って前日みんなで話したし、当日朝もそういう天気だった)

うわ、やばい!
逆に裏切られて、嬉しいのもあるけど、眩しいやら日焼けするわ(笑)

でも、そんなことどうでもよくなって前に進む。
ユーカリの木に囲まれた林道を小走りモードで延々と続ける感じ。



私は、しばしマスターと同じペースで走っていた。
一緒に走ろうと約束したわけではない。
100kなんてとても誰かと走るなんて、私には苦しくて約束できない。
たまたま同じペースで走ってたので、本当にありがたかった。
9時50分。
素晴らしい景色が現れる眼下に絶景が広がるポイントに出た。

つい私から
「マスター!この絶景さあ、写真撮らないともったいないよねー。もうさ、止まっちゃおうか?」
なんて声かけて、付き合わせてしまう。

1000mない標高にもかかわらず、眼下には雲海。
そして、青空と、はるか遠くに続く林道。
これは日本では絶対に味わえない景色!

◯絶景の雲海、トレイル写真あり

完走タイム?どうだっていいよ!
どうせ入賞とかありえないし、海外なんだから走り切れれば!

とある意味、思考を前向きにチェンジ☆
まさに
「楽しんだもの勝ち!」

多くの友達が、レース前にビビってた私に
かけてくれたこの言葉の実行のときだった。

そこからほどなくして、
トレイルの有名なハシゴ(ラダー)の部分で渋滞。
そこでまた写真撮影(笑)
ノリノリ(笑)
◯マスターとの写真あり

後ろの外国人に写真撮影をお願いすると快く10枚くらい撮影してくれた。
夜になったら写真撮影もできないしな…

この後もユーカリの木に囲まれた林道を、太陽に照らされる中ひたすら進んだ感じ。
ちょっと暑い気候?水分補給は続けた。

エネルギージェルも
トレイルバターと
ベスパアップルハニーをちょこちょこ摂取。

30分おきとかではなく、自分が取れるタイミングで、もっと細かく少しづつ摂取していた。

走り続けていると、牧場がでてきた。
(馬のウ●●が沢山落ちていたww)
笑いつつ、黙々と走り続けた。
幾つもの川を渡った。
幾つもの水たまりに足を突っ込んだ。
秋なのに、ミドリが美しかった…
この間は20.2kmある。

レースで次のチェックポイントまで長い区間なので、
トイレだけ行きたくなりたくないなーと思って走ってたら、
案の条トイレに行きたくなる(笑)
私はおなかが弱いのとトイレが近いので、
いつも秋冬のレースは
おなかにカイロ(40度くらいまでしか上がらない下着に貼るやつ)
を貼ってレ―スに出る。
今回もそのおかげで後半はだいぶ助かった。

【CP2(Dunphys Camp)~CP3(Six foot Track)46km in 土曜日午後1時23分 out 午後1時32分 タイム:6時間26分58秒】
タイムは30分前倒し

相変わらず、林道や牧場を突っ切ったりと、
トレイルというよりナニかと走らされるコースで、
根っこに引っかかる心配はないけど、走るという行為がつらい…
(ここはマラソンが遅い私のウィークポイント)

しかも太陽が近い!まぶしい!
デポバックに入れときゃよかったー!
ロード嫌いのマスターも
「俺、やばい、この林道、飽きたー」
とか言いながらもちゃんと走ってる!

少し距離が空いては縮むの繰り返し。

前のランナーもだいたい同じようなペースだけど、合流した50キロの選手は軽々走ってる。
100kの人はのんびり(というかもう疲れている)歩いている。
お友達と談笑しながらという人も多い。

とにかく、ロードを走るのが嫌いな私とマスター(苦笑)
でも、話しながら進むうちになんだか楽しいので
遠くのブルーマウンテンズを背に、しばしまたもや写真撮影タイム
(また遊んでる(笑))
◯写真あり(12時9分頃)

しかし、その後延々と登らされる…

内転筋が攣りそうになったので、トップスピードを一粒頬張る。
口の中がシュワシュワしてすごいことになるけど、多分電解質が足りないんだろうと我慢して舐める。
そのうち、内転筋の攣りそうな感じが消えた。

自分の体と会話する。これが大事かも。
芍薬甘草湯は今回一回も飲まずに終わった。
なんだかんだ私もロードや林道に飽きてきて、
そのうち50歩走って、50歩歩いてを繰り返しはじめた。

CP3まであと300mの表示が!
時計を見たら42キロ?あれ、4キロずれた?
まあいいや、私の時計は今回、スントアンビット3ピーク。
30時間モードにしているので2秒間隔でしかGPSを拾わない。
少しずれたのだろう。

なんか得した気分?なんて思ってた(後からしっぺ返しが来ます…)
そして、CP3に入る前に「ギアチェックコーナー」

明るいうちにライト&ないと走行用ベストのチェック。

50kのランナーも同じ時間帯を走っているが、ゼッケンで仕分けされて、
100kのランナーはここでまたザックから上記二点を取り出してOKを貰う。

そしてCP3到着。6時間28分58秒(予定より30分前倒し)

【CP3(Six foot Track)~CP4(kattomba Aquatic Centre)57.4km in 土曜日午後3時27分 out 午後4時14分 タイム:8時間30分16秒】
タイムは30分前倒しだったけど、滞在時間50分と着替えや休みすぎて出発は想定通りの時間に戻った
CP3では太陽が照らす中、エイドのスイカを15コ程度むさぼる。

スイカの前から動かないのは私だけ(笑)

昨年のおごせときがわ50kmに出たときに、39キロくらいのエイドで暑すぎてリタイヤしようと思ったんだけど、
スイカを20コくらい食べたら復活したのを覚えていた。

後から聞いたのだが、スイカにはアスタキサンチンが入ってるので疲労回復効果になるそうだ。
また水分補給にもなるし何より喉を通りやすい。
パンなんてパッサパッサしたものは一つも喉を通らない…
チキンヌードルもおいてあったけど、手が出ない。

ここで、胸のハイドレボトルに水を補給、まだ半分くらいあったので250ml分追加。

そこにトップスピードとジャコラクエン酸パワーを一つ溶かす。
ちょい酸っぱくて、いい味になった!

反対側の麦茶も粉を半分追加して水で溶かして500mlに。
合計1リットル。

CP3から出発!
ここからCP4は11.3キロしかないけど、ここは570メートルから約1000メートルまで上がらされる。

ロードが多く長く、坂道が多く‥いつまで立ってもCP4が見えてこない…
正直景色が思い出せない…

段々とあたりが暗く、夕方になって来たのはこのエリアだっただろうか…
覚えているのは、最後の数キロのロードのアップダウン…
もうこれは我慢我慢だった…

特にCP4の直前も坂道を下って登らされる。

なんとか無事にCP4に到着。

さすが体育館!ギャラリーが多い!
まず、ドロップバックを受取る。

椅子を探すも他の選手に座られていて全く見つからず…体育館の床に座る。

ドロップバックから着替え一式を出し、
トイレの横にある更衣室に行き、
下着の上、ティシャツ、汗拭きのBuff、帽子(からBuffへチェンジ)、腹に貼っていたカイロを交換する。
下の下着とパンツ、靴下はそのまま。

この間、昨日の雨で水たまりがたくさんあったし、この先もあるだろうと思った。
それにもうカラダが思うように動くわけじゃない。
だいぶ疲れていた。

CP4で長居していたので、マスターが追いついてきた。
マスターに「もう行っちゃったのかと思ったよ-」と言われたけど、そんな元気全くなし。
なんと、ここで50分も滞在してしまった。

FTRのときも56k地点くらいの飯能エイドで1時間半くらい休憩したな~(笑)
休憩をもっと短くすればタイムが上がるのかもしれないけど、
まだ半分あると思うとゆっくり休めるときに休まないと完走できないだろうな?
と思ってしまう。

ここで、
★ハイドレに麦茶、トップスピードを追加で作成。
★初めてチキンヌードルを食べる。美味しい!!!スープまで完食!
ビーフヌードルもあったけどチキンに気持ちが行ってしまう(^^♪
★ホットチョコレートドリンクを作る!おいしい?
★パンに手を出してみたものの、飲み込むまで時間がかかった。
やっぱり私にパンは向いてない(汗)
その他、コーヒーやスイカ、オレンジ、バナナ、パン
その他はいつもどおり、スイカ15切れ位のルーティン。

まだ眠くないけど、眠気対策用メガシャキを2缶、ドロップバックから出してザックに忍ばせる。
ハンドライドを前ポケに忍ばせる。

いよいよナイトランの準備だ。

小っちゃくなる衣類袋に入ったフリースもザックに詰めて、
ドロップバックをボラの人に渡して出発。

しかしここはゴールのシーニックワールドにほど近いこともあり、アクセスしやすいため
サポートを付けている人は、家族や友達が沢山いて賑わっていた。

我々日本人は一人だけど、ボラの人たちがとても面倒見が良く、優しい。
ドロップバックも「もう準備終わった?運ぶよ」と声かけてくれて持って行ってくれる。

さて、出発 OUTは午後4時14分

【CP4~CP5(Queen Victoria Hospital)78.4km in 土曜日午後9時03分 out 午後9時24分 タイム:14時間6分49秒】
予想タイム20:39分in 20:49アウト ああ…遅れた‥しかし距離が伸ばされてる?

CP4を抜け出し、数百メートルくらい下りのロードを行くと、トレイルに入る。
そこから数キロ先が、ブルーマウンテンズの中でも最も有名な絶景スポット「エコ・ポイント」に着く(60.7km付近)
土曜日の夕方は観光客で賑わっていたが、みんながものすごい応援してくれる!
「Well Done!!」「Keep going!」
そして夕方の絶景が眼前に広がった。

絶景にきゃーきゃーおかしくなった子供のように叫ぶ私!
他の選手がびっくりしているくらい(苦笑)
スリー・シスターズが夕陽に当たってキレイ~

こんな絶景走りながら見れるなんてもう二度とないかも~?
ということで、またマスターに
「マスター 写真撮影できる?ここからナイトランだと思ってカメラしまっちゃったんだよ~。」
とおねだりをし、マスターと写真撮影。

観光客の方がシャッターを押してくれる。

◯マスターと写真撮影 at エコポイント

その後はひたすらマスターとシングルトラックというか、
ブルーマウンテンズの断崖絶壁の端っこをのんびり走る。

途中、オーストラリア人の女性と会話しながら進む。
25年前、日本に交換留学生として住んでいたそうだ。
でもすっかり日本語を忘れてしまったという。
私の英語を褒めてくれた。
「Exchange Student」
を日本語で何と言うか?
と聞かれたので、
「Exchange says Koukan(交換)」
と説明して、彼女がリピートしていた。
そんなこんな話してるうちに、
「You can go faster」
と言われて、私達も余裕があったので、
「See you at finish area!!」
とお互いにエールを送って先に行くことにした。

ブルーマウンテンズが暗闇に包まれてきて、ハンドライトを取り出して進む。
ランナーも、ヘッデンを付ける人が増えてきた。
私達二人もここで限界というところまで行って、空いていたベンチに腰掛けてヘッデンの準備をする。
寒さはない。
私も夜なのに半袖+アームウォーマーで過ごせている。
やはり前半のとことんやったお腹、背中の汗拭きは大切だと思った。

その後も、ブルーマウンテンズの崖際のトレッキングコースを走っている感じが続いていた。
そのうちに、速い選手が戻ってくる。

ゼッケンナンバー55のオリヴィエを探しながら、水たまりの岩場を進む。
何百人見送ったか…
そしてやっとオリヴィエを発見!
オリヴィエのスターから10時間30分くらいだった。
「オリヴィエーーーー」
と、私が叫ぶ。
「アキコーーーー!Never give up!!You can do it!!」と英語で何度も言われる。
私が
「How far is it?」と聞くと、オリヴィエは時計を見せてくれた。
SUNNTOで91キロとでていた。
彼のゴールはもうすぐだ。
私たちは、まだ65キロだった。

再び暗闇を進むうちに、後に居たはずのマスターの姿がいつの間にか消えていた…
一人夜道を進む。
真っ暗闇の公園やゴルフ場のような場所も走った。
途中、一人で空を見上げてみた。
雲一つない夜空に満天の星。
空が近い。
ヘッデンを消して、しばし立ち止まる。
天の川がくっきり見える…
真上にサザンクロスが見えると聞いていたので探したけど、65kmを過ぎた今の私にはどれがどれだか見当もつかない。
蠍座はMANLYにいるときに見ていたので分かったけど、きっとあの星空の中に私の見たかったサザンクロスがあったに違いない(笑)
一人静寂に包まれる…
世界自然遺産の国立公園の夜中に侵入してこんな星空を見ることができるだろうか?
といったら多分できないから、
「これってものすごい贅沢な時間じゃない?!」
と、一人勝手に感動(笑)

日本では見ることができない南半球の星空は、
今でも目に焼き付いている。

また、ヘッデンを点灯させてて走り出す。

ペツルNAOの明るさは抜群で、3段階に分けて設定されてるんだけど、
一番低い(つまり充電が長く持つ)明るさと次の段階で交互に使った。
(プログラムをスマホでしてるんだけどそのスマホ画面がこれを書いている段階でみれないので●ルーメンだったのかお知らせできませんが)

次のCPまであと10キロ。
そう思っても、全然進まない。
走ってる気がするのに…
折り返しの選手がまた増える。
69.4kmのウォーターエイド手前?だったか。
道路を横切る場所がある。
全員安全のために止められた。
そして、その場で反射ベストを着用させられた。
(反射ベスト写真あり)
着たら道路を渡れた。
ひたすらロードを進む。

69.4kmのウオーターエイドではトイレに行きスイカを食べ、水を少し飲んだ。
手持ちの水はあるから要らない。
ここでマスターが追いついてきた。
マスターのトイレを待って、しばしマスターと進むことに。

また途中から一人になる。
この9キロはロードの印象しかないのだが、
疲れ切った私の足には果てしなく長かった…

75k過ぎたくらいだっただろうか。
折り返してきたHさんとすれ違う。
お互いに「もうだめだよー。疲れたよー!」と言って一瞬声をかける。
お互い止まる余裕もない。

そこからCP5まであと僅かかと思ったのに、とんでもないことになる。
ずっとロードで登ったり降りたりが続く真っ直ぐの道。

反対車線は車が通ってる(しかも渋滞!)時折クラクションを鳴らして、応援してくれる人もいる。
しかし、走っても走ってもCP5が見えてこない。

戻ってくる選手はたくさんいるのだけど…
エイドはどこにあるの??と思いつつ、進むしかないので歩きとジョグを交互に前に進む。

そして、やっとCP5が見えてきたのに、ここから更に「1.5キロ行って戻ってこい」という手書きの看板が!
ひえーーーーーー。だまし討ちだーー。
「ねね、これ距離合わせてるでしょ?作ったでしょ?あと付けしたでしょ?」とか独り言を頭のなかでブツブツ…(苦笑)
(これは通常コースならピストンしないでそのままダイレクトにエイドだった模様。つまり、今年はここからがコース変更だったらしい)
この折り返しがまた長い…

フレッシュな脚なら1.5キロ(往復3キロ)なんて余裕なのにね…

まず、感覚的に&時計的に片道2km以上あった気がする…
しかも、最初は下り基調で「よしよし」なんて思ってたけど、
すぐに登りになってもう歩くしかない…
どこまで行っても折り返しが見えない…
1.5kmってこんなに長かった???の自問自答。

私が復路に入り、CP5到着寸前に、往路のマスターとすれ違う!
マスターに『ここ、長いよ!!!』
とアナウンスしてしまう…

あと、300mでCP5の看板が見えた!
なので、早くトイレに行きたくて全力ダッシュ?というか、恐らく人から見たら相当遅いジョグでなんとかチェックポイントへ着いた。
到着時間午後9時03分 タイム:14時間6分49秒。
予想時間より30分遅れ。
SUUNTOの時計の距離が87.4kmではなく、89kmくらいになっていた…


【CP5~Finish(Scenic World)105km(?) 日曜日 午前1時56分 タイム:18時間59分16秒】完全に遅れた。
折り返してくる選手と往復へこれから出向く選手のポイント。
応援も沢山!
ミンナが拍手してくれる。
嬉しい?
あ~~やっと座れる……
ドロップバックを受取、机と椅子を確保。
まずはトイレに!
その後ホットチョコレートドリンクを作って飲む。
あああ。。。美味しい!!

ここではスイカは1コ

ここで、冷静に到着したCP5までの軌跡を振り返った。
あまりに階段が多い。最後は数キロほぼ階段を上がってゴールになる。
多分今の足で階段は無理だ。
脚が死ぬ前に、トレッキングポールを使おう。
とドロップバックから武器を出す。

また走ってくる間に眠くなったので、メガシャキを一本投入。
(このあと若干胃が痛くなったが、1時間位で消えていった)

ここからは昨日発表のあったコース変更されたコース。
昨日までの雨で本来のコースが川が崩壊して入れないとか?
確かにこの地区、幾つも川を渡ってきた。数え切れないくらい。
また滝も多い。
水蒸気があるから雲海があのようにできるのかもしれない。
残念だが、本来コースではないコースは、
コースを戻る形になる。

意を決してエイドをOUT 午後9時24分(滞在時間21分)

真っ暗闇のロードとトレイル。景色眺望なし。
ストレッチポールでタイミングを取ってなるべく姿勢を崩さないようにして小走りする。
どんどん抜いていける!
姿勢が良くなると足も前に進む。

私自身も21分休んだおかげで、なんか元気になった!

エイドでも座ったし、あと20キロって思ったら気楽になってきた。

最低でも4時間以上はかかるから午前1時半以降になるだろうけど、ゴールが見えてきた。

1回しか練習しなかったポールだったが、
私にはかなり有効だった。
姿勢を保つために、手に力を入れない、握らない、ポールの紐を使って重心を前に運ぶ。
肘は曲げない。

小走りのときはスキーのストックのようにちょんちょんとおいていくとリズムよく走れる。

往路の選手がまだくるのですれ違いになるが、
復路の自分たちのほうが速いので、向こうが待っててくれる。
(私たちも同じように往路のときには復路の選手に道を譲った。)

ロードと幾つもの階段のアップダウンが暗闇の中続く…
先にいる選手はほとんどポールなしで走っているが、
私が追いつくと、「先に行け」と避けてくれる。

追い越した選手が下りのステップでこけたので、
「Are you all right? Can I help you?」と聞くと、
「Im ok,Thank you」
結構派手に転んで辛そうだったので、
立たせるのを手伝おうと思ったけど、ダイジョブということなので、前に進む。

しかし私のスポルティバのミュータントは安定しているな~と毎回思う。
どんな斜面でも信用して足を預けている。
ハセツネでも同じ。(あくまで個人の感覚ですが)

折り返しのウォーターエイドで再度水だけいただき、
すぐに出発。
その時点で時計は91km。

あと9キロで終わるはず。
先は見えた!

しかし、ここからが長い。
暗いので先に進んだ気もしない。

ペースも遅いんだろうけど、
ここまでの間、昨日と今朝までの雨で路面ウェット&マッドで、
階段も危ないし、そんなに飛ばせない。

時計をチラ見しても、数百メートルしか進んでないとかで、もはや笑いが出る(笑)

暗闇の中反射するマーキングを見失わないように、ポールで姿勢を正し、
前を見るよう心掛ける。

前も後も誰もいない時間が続くが、ついに私の視界に「3km to go」の表示があらわる。
SUNNTOの時計はその時すでに100kを超えていた。

あれ?
このレース100kじゃないのか?でもGPSは当てにならない。

あと3キロ、30分で行ければいいけど…無理に決まってる。

ゴール付近の明かりは遠く標高1000m付近になんとなく見えるが、
あと400m以上アップしなければならない場所にいる。
全部登り…
階段…
地獄…(笑)
でもゴールは確信。
あとはタイムの20時間以内。

この時点で18時間超えていたけど、多分ギリギリダイジョブ。
とにかく登ろう。歩くだけだ。
「2km to go」の表示が見える。
この1kmが、時計だと1.5km/15分。
こういうペースかと頭を無にして登る。

ポールがあるから足は大丈夫。
「1km to go」(時計は103km超え)

あと15分。ギリギリ19時間切れるかどうかの闘い。
先を急ぐ。

この3kmで、数人の選手に追いついて抜く。
最後の長すぎる数百段にも及ぶステップでは、カップルが立ち止まっていて、
どうもゴール用に反射ベストを脱いで準備している様子(笑)

実は私もゴールまで残り1キロを見てから、
反射ベストを脱いでザックにしまった(笑)
同じこと考えてるな~

これがなかなかしまえなくて本当に困った。
ザックのポケットに入れたいんだけど、荷物がかさばっててもう入らない。
ポールも持ってるし、階段だし。
でもなぜか無理やり押し込んで階段も足を止めることなく進めた。

ここまで来たら、体力勝負ではなく気力なんだろうか。
自分でもよくわからない。
と思っていたら、上から応援の声がたくさん聞こえてくる!
やっとゴールだ★
と思ったら、
「ここが階段の最後だよ!頑張ったね!よくやった!」という黄色い女子たちの応援。

でもうれしかった、夜中なのに…ありがとう♪サンキューと答える。
そこで思わず、
「ゴールはどこ?(Where is the goal?)」と英語で尋ねたら、「もう少しだよ!」
と言われたけど、その「もう少し」が結構あった…。

延々と上る坂…
やっと最後の橋っぽいのが見えてきたかな?
まだ半信半疑。
ここまでだいぶなんちゃってポイントに騙されてきた(笑)
でも、明るいよね?
あそこだよね?疑心暗鬼で橋を渡り、
坂を上ると、そこにはたくさんの応援とFinishゲートが待っていた。

夜中の2時にもなるのに、みんながハイタッチを求めて待ってくれている。
左も右もハイタッチしながらポールを片手に右往左往で小走りする。
そしてついにゴール。
18時間59分16秒。
(目標タイムから30分遅れ)
①ゴール写真あり
②シドニーだからお約束のメダル噛む写真あり
③目標タイムシート(だいぶ汚い)後でアップします。
④日本に帰ってきてから撮影したシューズあり

まずゴールエリアでボラの人にバックル(20時間以内の色、14時間以内はまた別の色、20時間超えるとメダルになる)
と、バスタオルをかけてもらう。

椅子を用意してくれて、水を頂く。

「Finishゲートで写真撮る?」と聞いてくれて、写真も撮ってくれた。

最後の荷物チェック(違反がないか確認)が終わった。

だいぶ寒くなってきたので、リカバリーエリアへ
温かいお部屋に椅子!!!!

ボラの人にベジタブルスープを貰い、
さらにホットチョコレートを飲む。
あったかい♡

終わった…ホッとした…
明日日本に無事に帰れるんだ…

宿泊先がゴールエリアから20mくらいなので、
泥だらけの靴のそのままで部屋へ戻って、外のシャワーを浴びに行く。
十分温まって、着替えて寝たのが4時半ごろ。
動きがいろいろたどたどしい。

何とか寝付いて、起きたのが6時半ごろ。
全然寝れてない…
朝ごはんを食べに行く。

大瀬さんとHさんがあとから食堂にやってきた。
大瀬さん、なんと総合9位!

10時からの表彰式が楽しみだ。

オリビエとは10時に待ち合わせをしていたので、
それまでに荷物整理を行ったり、チェックアウトをしたりと出発の準備をしていた。

またその間に大瀬さんとみんなでアクティブレストで散歩ついでに
スリーシスターズを見に行った。

レース中はゆっくり見れなかったから、終わった後の快晴で見る景色はまさに絶景だった。

○写真あり

表彰式では大瀬さんは世界のトレイルランナーと舞台に上がった。

〇表彰式の写真あり

こうして日本人選手が大舞台に立つと、一緒にいる私たちも嬉しい。
友達でもないし、日本有数のトレイルランナーさんなのに、
こうして海外レースでご一緒させていただいたことを誇りに思う。

表彰式後、オリヴィエの奥様のMarieとはここでお別れ。
ご友人と完走パーティがあるそうだ。
ハグして感謝の意を。
お互いに完走(彼女も50k初めて完走)できたことを讃える。

そして、オリヴィエの車で、
大瀬さん、Hさん、マスターと5人でブルーマウンテンズを出発。

最初にエコポイント(ブルーマウンテンズの眺望が最も良い観光地)だけは寄ってくれた。
大瀬さんの提案だった。
これはありがたい。

とても混んでいてパーキングを探すのも大変だったが何とか見つけてくれて、しばし大自然を満喫できた。

その後高速を飛ばして2時間、シドニーへ到着。

またもやアクティブレストで、ロックス、サーキュラーキーやロイヤルボタニックガーデンを散策。
15時に遅めのランチ(大瀬さんはカンガルーの肉を食べていたが、美味しそうだった)

本日夜便で大瀬さんは帰国のためここでお別れ。

自分のレースがあるにもかかわらず、アテンドしていただき
感謝してもしきれないくらいお世話になった。

海外レースあるある(こういったコース変更)など、
経験豊富なゆえのアドバイスやいろいろなことを教えてもらえた。

その後、滞在するシドニーのホテル前に到着。
ここでオリヴィエともお別れだ。
6日間、オリヴィエにも数え切れないほどお世話になった。

本当に友達のようにいろんなことを話して、いろんなことを教えてもらった。
彼も明日から出張だという。
働きながら、私たちのアテンドをしてくれて大変だったと思う。
感謝しかない。

ホテルにチェックインしてからは、
もうどこへ行く気も起きず、部屋でのんびり過ごす。
明日の準備はほぼ出来てる。あとは起きるだけ。

タクシーが迎えに来る5時20分にフロントでみんなで待ち合わせね!と言って寝る。

翌朝…
起きたのが5時10分。10分しかない…まじか(汗(^-^;(^-^;
目覚まし作動せず…
化粧もなく飛び起きてそのまま出発…

6時くらいにシドニー国際空港到着。

マスターはドメスティックに乗り換えるので国内線乗り場でお別れ。

Hさんと私は、国際線チェックインしてカンタスのラウンジへ。
朝ごはん食べまくる私ww(貧乏性)

8時15分日本へ離陸~。

日本時間の16時30分(現地時間17時30分)成田到着~



この曲で癒される人、旅したくなる人は、多分JAL派の方かとw
(若干、飛行機ヲタクの傾向あり)

この曲が流れるといつも「終わっちゃったな‥」という寂しさがこみ上げてくる。

行きは「ドナドナ」だったのに、終わるとこれだよ(笑)
楽しいことしか覚えていない。
で、今も楽しかったことしか覚えていない。

そしてまた次のレースのことを考えている。
「いつ?」「どこの?」「ウルトラトレイル」にでるか?
その繰り返しだ。

走力は相変わらず足りないが、楽しむ気持ちはいざとなると十分持ち合わせている様子。
(要するに小心者)

今回、海外、雨スタート(レイン)から途中でお色直し、ナイトラン、ポール活用。
私の中では、全部が詰まった大変いい経験になった。

本来のコースではないとはいえ、トレイルはいつも自然と向き合うスポーツ。
(大瀬さんもあるあると言っていたし)
十分満足なレースとなった。

反省点:
サングラス、日焼け止め、アームカバー替え、グローブの替え
をドロップCP4に入れておかなかったこと。
コアラのバフをCP4で着替えたときにドロップに入れたのだけど上をちゃんと閉めずに渡してしまい、
なくしてしまったこと…

補給:
トレイルバターが最高においしかったけど麦茶がないとざらざらした感じの最後が飲み込めない。
ベスパアップルハニーのちょいちょい飲みは私にはぴったりらしい。
この二本をベースに、ほかの味があれば大丈夫そう。
インシュリンショックをおさえるために、アップルハニーから摂取した。
ゴールしたときに、トレイルバターは40%くらい残っていた。
アップルハニーは2本しか使わなかった。
あとはエイドの食べ物を楽しんだ。
大瀬さんに「現地へ行ったら、現地のものを楽しまないと!」と教えていただいたので
そのようにしてみたら結構いけた。
オーストラリアはエイドが充実してるのでほとんどのジェルを持って帰ってきた。
粉の麦茶は必須。
粉のOS1も必須。
さかなのチカラも必須。
ジャコラクエン酸パワーはトップスピードと混ぜるのがいい。
ジャコラアミノボンバーは、中間でとる。
干し梅は必須。
ムサシのニーは安定の飲みづらさだけど、最初と最後はこれがいい。
ゴール後はベスパリカバリー必須。ダルマも飲んだ。さかなのチカラも(←飲みすぎ 笑)

翌日から心地よい筋肉痛に襲われたことは言うまでもない(苦笑)
飛行機で固まりそうになった!

以上です。(The END)
長文におつきあいいただきありがとうございました。

Special Thanks(順不同)
Kazufumi Ose
Olivier Morel
Marie Schmitt
Ryuji H
Takaaki Ono
(Nobu Kubo )
写真挿入するのに時間がなく、こちらの→アルバムにまとめました。雑で申し訳ありませんm(_ _)m
宜しければご覧ください。
では、金曜日から来ていた出張先福島より帰宅します!

最後までお読みいただきありがとうございました。
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プロフィール

気がついたら男前になってしまった女性社労士♪

Author:気がついたら男前になってしまった女性社労士♪
平成18年10月より社労士開業中の冨樫晶子です。平成21年4月には、もともと持っていた行政書士の登録を完了。年齢は…かれこれもうすぐアラフィフ、熟年。一応名ばかり「女性」社労士で中身は男前と言われ続けること10年…(-_-;)。2014年3月からトレイルランニングを続け、ますます男前に磨きがかかり現在に至る。
仕事に対する姿勢は迅速親切丁寧を心がけ真面目にやっています。(本人の主観ではありますが…)

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に取材記事掲載



【H26.3.13発売の3冊目の新刊】



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   【自力本願で社労士】


どうぞよろしくお願いします。

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【2冊目の著書】



【スゴイ社労士が教える戦略的仕事術】

(共著)


こちらもどうぞよろしくお願いします。

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TAC社会保険労務士講座

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実務家インタビューに

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開業社労士専門誌SR

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月刊 人事マネジメント

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